映画で、まず目を見張るのは、ハリーたちの成長ぶり。ずいぶんと大人び、マッチョな体つきになったハリーは本作で、なんと濃厚なファーストキスを体験してしまう。ハーマイオニーも、規則は守る主義の優等生だったのが、「校則をやぶるのって楽しい」なんて言うくらいに性格が変わってきている。
最大の見どころは、宿敵ヴォルデモートたちと、ハリーや「不死鳥の騎士団」たちとの壮絶な戦いのシーン。箒(ほうき)に乗れて喜んでいた以前の彼らからは想像もできない、まさに生死をかけたすさまじい戦いが繰り広げられる。火花や無数の光が飛び散る、CGを駆使した魔法の攻防戦からは目がはなせない。
一方で、物語の核心により近づいていく過程もスリリングで、見るものをひきつける。ずっと語られることのなかった過去の因縁、ハリーの額に刻まれた稲妻の傷の謎、ハリーと宿敵ヴォルデモートを結ぶ謎など、今まで明かされなかったハリーの本当の秘密が少しずつ明らかになっていくのだ。そして最後には、大切な人の「死」が待っている……。
ハリーは体だけでなく、心も大きく成長を遂げる。いくら周りから誤解されようと、絶対にあきらめないことを学び、すぐそばに大切な友達や先生がいてくれることに気付き感謝する。自分がヴォルデモートと共鳴しているのではないかと不安になるハリーに、親代わりのシリウスが言った「人間には明るい面も暗い面もある、そのどちらを選ぶかがその人を決めるのだ」という言葉は、映画の中だけでなく、日常生活の中でも自らに問いかけたい、胸に響く一言だ。
そんな心も体もひとまわり大きくなったハリーの5年目を描いた本作品、原作を読んでいなくても、もちろん楽しめる。ただ、今回がハリポタデビューという人は、この独特な世界観を知るために、前作を少なくとも1つはDVDなどでチェックしてから映画館に足を運ぶとより深く味わうことができるだろう。
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』公式サイト(
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J.K.ローリング公式サイト